ほげったけど一歩前進

失敗を恐れず行動し、失敗から学び、昨日より一歩前進

慢性蕁麻疹で死ぬまで薬を飲み続けると言われたけど、かゆみの恐怖に立ち向かった、薬が要らなくなったよ

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筆者は10年程前に、海外から帰ってきた夜、全身の悶絶的なかゆみに襲われた。これは海外で何か変な虫でも刺されたのかと思ったが、事態はもう少し深刻なものだった。

帰国の前夜に宿泊したホテルのベッドは、ちょっと湿った感じのする、あまり快適でないベッドであった。そうは言っても、大体いつもそんなレベルのホテルしか泊まっていないので、特に気にすることもなく寝てしまった。

帰国した夜、夜中に突然、全身猛烈な痒みに襲われた。前日のホテルでダニとか南京虫にでも刺されたのかと思い、パジャマや下着を脱いで肌を観察してみたが、何か虫に刺されたような跡もなければ赤みすらない。

しかし痒い。皮膚が着ぐるみなら脱いでしまいたい位ののかゆさだ。

その日は痒さで眠ることが出来ず、朝一番で皮膚科に受診に行った。医師の診断は、以下のようなかものだった。

医師「慢性蕁麻疹ですね。お風呂に入ったり、睡眠の時など、体がリラックスして、副交感神経が優位になった時に、症状が現れます。アレルギーの一種です。ストレスが元ので発症するものなので、仕事は厳しいですか?」
医師「最近は良く効くクスリがあります。帰宅すると発症するということは、自宅はリラック出来る場になっているということですので、良いことです。」
筆者「どのくらいで直りますか?」
医師「アレルギー症状なので基本的には直るということはありません。クスリで緩和されると理解してください。痒みが嫌なら、ずっと飲み続けなければなりません。」

そのときは、とにかく痒みから逃れたいという気持ちが強かったのと、虫等から変な病気をうつされたというわけではないので、直らない=死ぬまでクスリを飲み続ける、ということにそれほど抵抗感は無かった。

しかし、7年程服用を続けたある日ののこと、このまま一生服用を続けなければいけないということに対して、いやだという気持ちが突然強く沸き上がってきた。

服用するのは1日あたり1〜2錠程度なのだが、筆者にとって、「痒みのために、死ぬまで薬を飲み続けなければならない」というのは、スゴイ苦痛に思えたのだ。
薬を飲まないとどうなるのか? 試してみたところ、悶絶する程ではないが、確かに痒い。言葉では言い表しにくい「いやーな痒み」の感覚である。そして薬を服用すれば、30分程度で痒みはなくなる。
これまでも服用をやめてしまおうと思ったことはあったが、薬を飲まないと、この「いやーな痒み」の感覚がやってくるかと思うと、何か、薬物中毒者が体中に虫が這いまわるのを嫌がるように(と言っても筆者は薬物中毒の経験とかはないが)、安心のために薬の服用をしてしまう。

しかし、「やめたい」と思いたったある日、「いやーな痒み」の感覚の恐怖に耐える覚悟で、薬の服用を中止してみた。そうすると、入浴などの身体がリラックスするような時間帯になると、あの「いやーな痒み」の感覚がやってくるような気がする感覚はあるのだが、実際には、痒みはやって来ないことに気がついた。次の日も、その次の日も、「いやーな痒み」がやってくる感覚はあるのだは、やはり痒みそのものはやってこない。

そう、薬物中毒?からの解脱である。

その後、そろそろ3年程経つが、今ではまったく、その感覚を感じることもなくなってしまった。
その後、別の件で、件の皮膚科を受診する機会があり、医師に「蕁麻疹の症状がでなくったようです」と伝えたところ、「そういうこともあります」と、さらりと流されてしまった。
まあ、そういうわけで、医師が「治らない」と一般的に言うことでも、治ってshまったりすることがあるという話だ。
慢性蕁麻疹の症状が出なくなるのが、まあまあ良くあることなのか、筆者だけが特殊な場合なのかは分からないが、もし、同じような症状で悩んでいる方がいたら、試してみたらどうだろうか。
この症状そのものは、薬をやめても命に関わるものでもないので、自分の体質を観察する意味でも、トライしてみても面白いのではないかと思う。